国内レンタルサーバーのシェアを調べてみた
レンタルサーバー(ホスティング)の国内シェアを会社別に調べて見ました。
シェアの過半数を占めるGMOグループ
レンタルサーバー(ホスティング)の詳しいシェアを調査している資料は見つかりませんでした。しかし、レンタルサーバー各社が公表している資料をもとに、シェアを調べました。
その結果、個人向けのレンタルサーバーを提供している会社では、おそらく次の順位になるでしょう。
順位 | 国内シェア | 売上高 | |
---|---|---|---|
GMOグループ | 1位 | 57% (2015年度) |
推定119億円以上 (2013年12月期) |
さくらインターネット | 2位 | 不明 | 約100億円 (2014年3月期) |
エックスサーバー | 3位 | 10% (2015年度) |
約12億円 (2014年3月期) |
(※GMOグループの売上高は、GMOクラウド・ホスティング事業とGMOペパボとGMOデジロックを合わせたもの)
GMOグループが国内レンタルサーバーのシェアの過半数を占め、売上高もトップです。
1位:GMOグループ
リクナビ2016「GMOインターネット株式会社 新卒採用」によれば、2015年時点でドメインの98パーセント以上、レンタルサーバーの57パーセント以上の国内シェアがあります。
国内シェアが57パーセントもあるのは、同業者を買収し続けているからです。 GMOインターネット株式会社「商材・サービス サービス検索」で公開されていますが、GMOグループのレンタルサーバーは30ブランドを超えています。
個人向けのレンタルサーバーでは、代表例はご覧の通りです。
- お名前.comレンタルサーバー
- コアサーバー
- ロリポップ
2位:さくらインターネット
さくらインターネットの国内シェアはわかりませんでした。しかしHost Advice「世界のウェブホスティング市場シェア 2015」を見る限り、世界シェアで12位にランクインしており、国内シェアはおそらく2位です。最近ではJoe’sを買収しました。
個人向けのレンタルサーバーでは、代表例はご覧の通りです。
- さくらのレンタルサーバ
- さくらのVPS
ホスティング事業(レンタルサーバー)だけでなく、データセンター事業(ハウジング、専用サーバー)も行っているため売上高では100億円を超え、GMOグループのホスティング事業に迫っています。
3位:エックスサーバー株式会社
エックスサーバー株式会社 採用サイトによれば、エックスサーバーの国内シェアは約10パーセントです。最近ではネットオウルを関連会社化しました。いずれは買収するかもしれません。
個人向けのレンタルサーバーでは、代表例はご覧の通りです。
- エックスサーバー
今後も買収が加速する可能性が高い
GMOのように、国内の同業者を買収してレンタルサーバー業界でのシェアを伸ばす動きは続いています。
ASCII.jp「さくらの田中社長はなぜJAWS-UGでマルチクラウドを語るのか? 」によると、さくらインターネット社長の田中邦裕氏はインタビューで
「今後、レンタルサーバー業界はかなり厳しい。海外クラウドベンダーとの戦いにおいても、ドメスティックな事業者は2~3社しか残れない。われわれはそこにきちんと残っていく必要がある」
と述べており、小さなレンタルサーバー会社が今後は消えていくことを示唆しています。
よって今後も、レンタルサーバー会社は同業者を買収し続け、シェアが拡大していく現象は続くでしょう。