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WordPress専用レンタルサーバーを比較

wpX、COREPRESS Cloud、Z.comといったWordPress専用レンタルサーバーのスペックを比較し、共有レンタルサーバーとの速度も比較します。

速度比較

次の表はHostingStock.netが公開している、レンタルサーバー各社の動的ページ(PHPやMySQLを使って表示するタイミングで作成されるページ)と静的ページ(作成したページがそのまま表示されるページ)の表示速度ランキングです。

動的ページと静的ページの表示速度
動的ページ
(WordPress)
静的ページ
平均時間
(秒)
ばらつき
(秒)
平均時間
(秒)
ばらつき
(秒)
wpXクラウド 0.21 0.01 0.21 0.01
wpXレンタルサーバー 0.24 0.07 0.24 0.06
シックスコア(Xキャッシュ) 0.29 0.09 0.28 0.07
Z.com WP 0.37 0.08 0.36 0.05
COREPRESS Cloud 0.38 0.05 0.57 0.19
エックスサーバー 0.40 0.12 0.23 0.03
Sova WP
(サービス終了)
0.43 0.21 0.43 0.31
シックスコア(FastCGI) 0.45 0.15 0.29 0.09
JETBOY 0.46 0.03 0.35 0.10
ラクサバ 0.54 0.25 0.36 0.09
エクスクラウド 0.62 0.03 0.41 0.14
旧ファイアバード
(現スターサーバー スタンダード)
0.62 0.32 0.38 0.20
旧ミニバード
(現スターサーバー ライト)
0.63 0.33 0.37 0.18
KAGOYA 0.64 0.10 0.48 0.09
ヘテムル 0.66 0.12 0.39 0.05
旧GMO WP Cloud
(新規申し込み終了)
0.66 0.22 0.66 0.23
Zenlogic 0.67 0.07 0.52 0.14
mixhost(キャッシュ) 0.68 0.06 0.69 0.06
Z.com 共有 0.70 0.09 0.51 0.07
さくらインターネット 0.72 0.05 0.24 0.01
旧クローバー
(現スターサーバー プレミアム)
0.75 0.31 0.56 0.29
ロリポップ(モジュール版) 0.80 0.16 0.37 0.06
X2 0.83 0.39 0.34 0.15
コアサーバー 0.84 0.26 0.74 0.16
mixhost 0.84 0.14 0.67 0.06
バリューサーバー 0.88 0.16 0.61 0.10
Quicca 0.91 0.16 0.51 0.07
スマイルサーバ 0.92 0.20 0.64 0.24
CPI 0.93 0.05 0.65 0.04
FUTOKA 0.95 0.12 0.52 0.08
ロリポップ(CGI版) 0.95 0.16 0.39 0.07
ドメインキング 0.97 0.40 0.42 0.07
アルファメール 1.05 0.12 0.81 0.19
Bizメール&ウェブ エコノミー 1.14 0.04 0.27 0.02
WADAX 1.96 0.63 1.63 0.59
XREA 2.09 1.07 1.24 0.42
WAPPY 2.23 0.65 1.91 0.60
FC2レンタルサーバー 2.72 0.67 2.41 0.66
フレンドサーバー 2.92 0.53 2.57 0.36
お名前.com 3.18 0.71 2.34 0.18
iCLUSTA+ 3.36 0.63 2.89 0.35
ちゅらうみレンタルサーバー 3.78 0.50 3.77 0.51
FC2 Lite 5.70 0.83 5.13 0.81

(上の表は横にスクロールできます)

(測定回数は1,000回~10,000回)

上記の結果から、wpX、COREPRESS Cloud、Z.comといったWordPress専用レンタルサーバーの速度が、他のレンタルサーバーより非常に速いことがわかります。

その速さの秘密は「リバースプロキシ」です。簡単にいえば、キャッシュ機能を使うことで高速化を実現しています。

一方で、WordPressのキャッシュ系プラグインは使えません。その他、キャッシュ機能が原因で利用できないプラグインがいくつか報告されています。

よって現在のところ、WordPress専用レンタルサーバーには利用できないプラグインがあるので、注意が必要です。

主要スペック比較

WordPress専用サーバーにおいて同じ価格帯のものである、エックスサーバー系列の「wpXレンタルサーバー」と「wpXクラウド」、GMO系列の「COREPRESS Cloud」と「Z.com WP」の主要スペックを比較します。

WordPress専用レンタルサーバー比較
wpXレンタルサーバー wpXクラウド COREPRESS Cloud Z.com WP
(エントリー)
プラン 1種類のみ グレードB CP-2 1種類のみ
初期費用 ¥5,000 ¥0 ¥0 ¥1,000
月額料金
(1年プラン契約時)
¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥400
ディスク容量 20GB
(SSD RAID10)
20GB
(SSD RAID10)
20GB(ioDrive、有料で増加可能) 10GB
(SSD)
転送量制限 50GB/日
(目安)
700GB/月
(目安)
300GB/月 15GB/日
想定最大PV数(訪問数) 30万PV/月 50万PV/月 90万PV/月
(300GB)
不明
想定訪問数超過時の従量課金
(超過分1,000人当たり)
なし なし ¥90 ¥100
マルチドメイン 10 1 6
(有料で増加可能)
5
MySQL5 10個 1個 6個 5個
電話サポート ×
メールサポート
その他の特徴 SSH非対応。
自動バックアップ機能(復元は有料)あり。
SSH非対応。
自動バックアップ機能(復元は有料)あり。
メール機能なし。
SSH非対応。
自動バックアップ機能あり。
メール機能なし。
オートスケール機能あり。
SSH非対応。
自動バックアップ機能あり。
メール機能なし。
オートスケール機能あり。
ステージング機能あり。

(上の表は横にスクロールできます)

(価格は税抜き)

それでは、それぞれのサーバーの特徴を紹介します。

wpXレンタルサーバー

特徴は、他のWordPress専用サーバーが「クラウド」なのに対して、wpXレンタルサーバーが「共有サーバー」であることです。

そのためコストパフォーマンスは良いのですが、アクセス状況に応じてリソースを上げることはできません。また、初期費用が高いことがデメリットです。

wpXクラウド

wpXクラウドの魅力は、月500円(税抜き)から利用できることと、転送量が多いことです。

一方、クラウド型のレンタルサーバーではあるのですが、プラン変更がしやすいだけであり、拡張性能が低いことがデメリットです。運用できるサイト数も1つだけです。

COREPRESS Cloud

COREPRESS Cloudの魅力は、コストパフォーマンスです。搭載されているioDriveは、SSDと比較して数倍のパフォーマンスを発揮します。また、マルチドメイン数や転送量も多いことがメリットですね。

クラウドであることを全面的に活かしており、ディスク容量やマルチドメイン数、転送量を増やせ、急激なアクセス増によるサーバーダウンを防ぐ「オートスケール機能」も搭載しています。しかし、その分追加の費用が必要です。

サーバーを運用しているのは、「サポートが最悪」で有名なコアサーバーの運営会社・デジロックです。他の会社が電話サポートを提供しているのに対して、COREPRESS Cloudだけがメールのみというのも納得です。

よってCOREPRESS Cloudは、サポートが不要で、ハイパフォーマンス重視のWordPress専用クラウドサーバーを求めるユーザーに向いています。

Z.com WP

Z.com WPは訪問者数の制限がありますが、転送量やマルチドメイン、MySQL数が無制限です。

一方、Z.com WPにはNginxが採用されており、Nginxのキャッシュ機能により、2回目以降のアクセスにはさらに高速化できますが、デメリットもあります。キャッシュ機能によりページが更新されなかったり、不具合が発生するのです。しかし、キャッシュ機能を無効にすることで対応できます。

また、Nginxは.htaccessなどのApache特有の機能は動作しません。

その他:SovaWPとPHP Ninja

WordPress専用サーバーは上記に紹介した4社以外に、SovaWPとPHP Ninjaがあります。

Sova WPの最大の特徴は、9,800円(税抜き)のプランでCDNが利用でき、海外からのアクセスがあっても高速にアクセスできることです。ただし、どこの国にサーバーがあるのか明確には書かれていません。(追記:2017年5月10日からサービスが終了しました。)

PHP Ninjaの最大の特徴は、Webサーバーに「Apache」ではなく「Nginx」を採用し高速化を実現していることです。ファーストサーバがサーバーを提供し、デジタルキューブ社がWordPressのパフォーマンスチューニングを行っているので信頼性もあります。(追記:2015年7月6日から新規申込みを停止中です。)

wpXより速いのは「さくらのVPS」

「リバースプロキシ」と同じことは、VPSやクラウドでもできます。

いつか創造される何かは、今想像出来る未来「AWS EC2 vs さくらのVPS SSD 2G」同「AWS EC2 vs wpX」 で紹介されていますが、速度は、さくらのVPS >AWS E2>wpXの順です。

つまり、先ほどまで紹介したWordPress専用レンタルサーバーより「さくらのVPS」の方が速いのです。

ただしVPSのため、サーバー初心者には難易度が高く、トラブル時のことを考えれば、WordPress専用サーバーを選んだほうが無難ですね。(AWS E2も難易度が高いです。)

注意事項

上記の情報は2018年1月時点のものです。最新のサービス内容とは異なる場合がございます。ご契約の際は、サービス内容の最終確認を公式サイト「wpXレンタルサーバー」「wpXクラウド」「【COREPRESS Cloud】」「レンタルサーバーなら【Z.com】」にてご確認下さい。